シリーズ:ソフトバンク・孫正義の被災者支援と自然エネルギー発電事業を監視せよ4 - 全量買取とメガソーラーは電力会社と原発を守る。  このエントリーをはてなブックマークに追加

ソフトバンクと孫正義は監視すべき対象。
この記事を読んで、みんなで監視していきましょう。

シリーズ第4弾では、メガソーラーでは原発と電力会社は無くならない、むしろ守るという事について書こうと思います。

孫正義・ソフトバンクの自然エネルギー発電の嘘。全量買取は補助金で、俺達が払う。」「孫正義の「再生可能エネルギーは10年後にたった月200円の値上げ」はとんでもない大ウソ!」「
ソフトバンク、再生可能エネルギー法案修正可決で全力逃走中!
」の3つの記事に先に目を通しておく事をお勧めします。


シリーズ過去ログはこちら。

シリーズ1 - 被災者支援なんて真っ赤な嘘だ!
http://nosoftbankno.blog84.fc2.com/blog-entry-141.html

シリーズ2 - 孫正義の寄付行為の裏を見ろ!
http://nosoftbankno.blog84.fc2.com/blog-entry-142.html

シリーズ3 - ハシゴを外された自治体の呆れと怒り
http://nosoftbankno.blog84.fc2.com/blog-entry-144.html
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まず、全力買取の対象となる再生可能エネルギーによる発電について書きたいと思います。


まず太陽光発電から。
現在、家庭用太陽光発電は「余剰買取」という仕組みを導入しています。
これは、発電した電気から電気使用量を差し引き、余った電気を電力会社が買い取る、という仕組みです。


・・・と、こう聞くと「太陽光発電による電気を家庭で使うわけだね! エコだね!」と思うかも知れませんが、実際はそうではありません。
太陽光発電による電気は、全て電力会社に送られます。
家庭で直接、作った電気を使う事はありません。ゼロです。
家庭で使うのは電力会社から送られる電気のみです。
あくまで作った量から使った量を差し引き、その差し引いた分だけお金を出すというだけの事です。
だから生活スタイルによっては元が取れないわけですね。

そして、電力会社からの送電が止まれば停電します。
一応そうなれば太陽光の電気を使う事は可能ですが、停電して自動的にそちらに切り替わるという事はありません。

太陽光発電システムには必ず、発電した直流電気を交流に変えるパワーコンディショナーが取り付けられています。
これを売電メーターを通して電力会社に売るわけです。
で、これを緊急用に切り替えれば家庭でも一応使えます。
ただし容量は1500Wしかなく、しかも不安定な電源のため、使えない家電は色々あるようです。
結局、無停電電源装置のように使えるわけではありませんし、本当に緊急用の電源としてしか使えません。
しかも切り替えの手順を熟知していないと、いざという時に全く使えないわけです。


で、これはメガソーラーや風力発電でも同じ事。
こちらは全量買取が行われる予定となっています。
全量買取とは、作った分は全て買い取られるという仕組みです。
つまり、メガソーラーや風力発電で作った電気は全て電力会社が送電線を使って買い取って送電・配電するわけです。
近隣の人達が直接使えるわけではありませんし、全て送電線に繋がっているのみなので、こちらは電力会社が送電停止した場合全く使えないという事です。
あくまでも「売電のためのメガソーラー・風力発電」であるという点は非常に重要です。

という事で、どちらのパターンにしろ停電した時には大して役に立たないわけです。
送電については電力会社に全依存しているわけですから、結局「電力会社のために電気を作って売っている」に過ぎないわけです。

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と、こうなると出てくるのが発送電分離の話です。

発送電分離とは、電力会社が発電と送電を両方担う日本の今の仕組みとは違い、発電と送電を別の会社が行う仕組みの事。
こうする事により、送電を担う必要が無くなるので発電事業に参入しやすくなったり、発電会社同士で競争が起こり料金が安くなる事が見込まれます。
しかし、送電会社(恐らく送電公社が作られて一元的に担う)が結局は送電線を握るわけで、停電した時に使えない事に代わりありません。
大体停電する時というのは、発電より送電にトラブルがあった時の方が圧倒的に多いですし、計画停電なんてものもありましたしね。

また、この場合は送電会社は現在の電力会社の人間が主となるはずです。
当然でしょう、送電線を引いて変電所など含めこれまで運営してきているのは電力会社です。
ノウハウを持ってるわけですから当然の配役でしょう。

・・・はい、おわかりですね。
つまり発送電分離をしてもこれまでと一緒、もしくはむしろ悪化します。
まあ国民が監視出来るように高い透明性を確保出来れば懸念は消えるでしょうが、そんな甘いわけがないです。
公社である限りは無理と思った方がいいです。
電電公社や日本専売公社がなぜ民営化されたのかをもう一度思い出して下さい。

そして、送電線さえあれば現存の電力会社は大して痛くないでしょうね。
大規模な発電に関しては変わらず独占的に供給出来ますし、例え一般家庭が嫌って買わなくなったとしても企業向けならいくらでも売れます。
送電線さえ残れば大規模な発電が出来るので、どうにでもなるわけです。

また、そうなれば原発だって稼働させるでしょうね。
事故が起きた時のコストなんて最初から乗せるわけが無いのですから、結局は「安い価格」で売る事が出来ますので、電気代を安く上げたい企業が買いますよ。
世間が原発反対しようが、買う人がいるからしょうがないじゃないですか。
原発の発電や廃棄物処理のコストと、事故処理や賠償に掛かる金額は別の物ですから、後はリスクを許容するか否かの問題となるだけです。
俺は廃棄物処理というか核燃料の再利用は無理だと思っているので、許容出来ませんが。

発送電分離を行ったとしても、原発は生き残るでしょう。
24時間安定して供給されますし、発電コストは安い。
誰かが買う、需要がある限りは稼働します。

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ここまで話してきました。
さて、ここまでの話の中で共通するキーワードとは一体何でしょうか。

答えは「送電線」です。
送電線とは発電所から変電所まで電気を送るための電線です。
送電は発電所から変電所、変電所から変電所へと電気送ることを指します。
配電変電所から家庭に電気を送るまでを配電と呼びますが、これもここでは送電に含めておきましょう。

日本の電気事情は全て送電線の基に成り立っています。
送電は当然として、売電も送電線が無ければ成り立ちません。
現状、送電線が無ければ何も出来ません。

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ではここで、原発や火力発電などの再生可能エネルギー以外の発電の話に移りたいと思います。

電力会社が運営する原発や火力発電は、大規模な発電となっています。
この大規模な発電所が電気を作り、それを鉄塔の間に這わせた送電線を使って、長い距離を渡り、何ヶ所も変電所を通して、電柱からようやく家庭に電気が届く、これが日本の電気の仕組みです。
これは小学生の頃に読んだ、学研の「電気のひみつ」にも書いてありました。
今も20年以上前と仕組みは何ら変わっていません。

で、逆に言えばこの送電の仕組み上、必ず一定以上の規模の発電となる原発は非常に相性が良いわけです。
むしろこういう仕組みじゃないと原発は使えない。

なら、あの長距離の鉄塔と送電線を使わないようにすれば原発は自然と使われなくなるのでは?というのが俺の主張です。
送電線を無くせば「現状の電力会社が大規模に電気を独占的に作って送って売る」という仕組みも苦しくなるわけです。
実にシンプルな解決方法です。

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さて、この主張を見て「お前アホか?夢見てんなよ」と言う人は多いでしょう。
しかし、不可能でも何でも無いんですよね、これ。

要するに、使う場所で発電して使えば送電線っていらないですよね。
電気を「地産地消」すれば全てが解決する。そういう事です。

そして、そういった事を取り上げたドキュメンタリー映画が、孫正義がなぜか宣伝した「第4の革命」です。

これが非常に面白かった。
いわゆる"エネルギー革命"を題材にしているドイツのドキュメンタリー映画なのですが、決して「太陽光発電最高! 風力発電最高! 自然エネルギー最高!」というような、浅くつまらない単なる礼賛ではありません。

例えばある町では太陽光や風力、バイオマスによる発電の余剰電気を熱に変えて貯める設備を持っている。
例えばハリウッド俳優らが購入した事があるという、EVスポーツカーのメーカーであるテスラの社長は「再生可能エネルギーが人類にとって必要」と言い、「再生可能エネルギーを使う電気自動車を作りたい」「今は高級なスポーツカーを作ってるけど、低価格な量産型の乗用車を作るのが目標なんだ」と語り、そしてその車を買うのは風力発電事業を行っている会社の社長。
例えばアフリカの電気が使えない村に太陽光パネルを設置する事で「(産科医院では)今までは夜になったら懐中電灯を使い、電池が切れたら街まで買いに走っていた。それが必要無くなるから助かる」「夜も仕事が出来るようになった」と喜ばれる。

こういった、様々な実例を挙げています。
つまり、様々な国で、それぞれが自分で出来る事をやっていこうと模索している姿を追ったのがこの映画です。

また、日本では良く「ドイツなどヨーロッパの国は自然エネルギー発電先進国だ!」などと言われますが、ドイツの作品であるこの映画はそういう捉え方はしていません。
政治家などの抵抗勢力について言及し、皆が「ここからがスタートなんだ」と声を揃えています。
この辺りが他の「自然エネルギー発電を取り上げた作品」と違うと感じた所ですね。

「ミツバチの羽音と地球の回転」も観ましたけど、あれは祝島の原発建設反対運動のドキュメンタリーとしては素晴らしい(というか祝島の皆さんが素晴らしい)のですが、途中で何故かスウェーデンの再生可能エネルギー発電の取り組みを取り上げていて意味不明です。
原発を廃炉にすると決めて30年、それなのになぜか12基ある内の2基しか廃炉に出来ず、2010年には建て替えを認める方向にシフトしたスウェーデンを、なぜ取り上げたのかが本当に意味不明でした。
「なぜ日本では再生可能エネルギーを使わないんだい?」などと言っていましたが、スウェーデンも再生可能エネルギー発電の割合は少なく、水力発電を含んだものを再生可能エネルギー発電としています。
まず30年かかっても停められなかった原発を廃炉にしてから、そのようなセリフは言って欲しいものなのですが。
そのような映像がなぜか差し込まれていたせいで、映画全体としては非常にガッカリでした。

・・・話が逸れました。
そして、この「第4の革命」で最も言いたかった事とは、「これからは使う人それぞれが発電出来る時代」という事だと思います。
大型の発電所で作った電気を長距離の送電線で運ぶという形ではなく、使う人や地域がそれぞれ発電して、それを使っていこうという事。
地域や個人それぞれが、自分達が使う電気を作り、余れば貯める。
それが出来るようになる事が「革命」なんだ、という事です。
だからこそ、アフリカの村について長い時間を取ったのだと思いますし。


興味ある無しに拘らず、この映画は観ておく事をお勧めします。
「こう進めばいいのか!」という道筋を貰えると思いますし、希望のある映画です。


また、この映画に限らず「ドイツを変えた10人の環境パイオニア」という本では、電気コンロの代わりにガスを使う事を推奨したり、地域ごとに発電してその電気を使うという事を実践している街について書かれていたりします。
つまり、電力会社からの脱却は可能という事です。
長距離の送電線など使わなくとも、電気を作る事も使う事も可能という事です。

これ、1997年発売の結構古い本だったりするのですが、今読んでも十分面白いです。

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さて、以上を踏まえてメガソーラーや風力発電に目を向けてみましょう。

まずメガソーラー。
メガソーラーは基本的に不安定。
昼間や晴れの時しかちゃんと発電出来ません。
また、送電停止になった場合は全く役に立ちません。
結局は送電する会社に左右されます。言いなりです。

風力発電も同じで、送電停止になった場合は全く役に立ちません。
そして日本は地震だけではなく台風や大雨に雷、大雪といった自然災害が非常に多い国です。
それらに耐えられる風車がどうしても必要となります。
また風力発電は低周波による健康被害が報告されており、伊豆では数キロ離れた場所でも不眠などの被害がある人がいるようです。
さらに、風車を立てるにしても、ドイツと違い国土は山が多く海に囲まれ、さらに人口は1億3000万人。
風車が邪魔になるパターンはどうしても多いと思います。
日本という、起伏が多い国土で自然災害が多く海に囲まれた島国では、現状の技術では風力発電は色々と問題が多いと思います。
あ、もちろんそんな国に原発作るなんてのも論外ですが。


そして共通する問題も当然あります。

まずは送電についてです。
というのも、送電に使う送電線には容量というものがあります。
ある一定量以上は電気を送ってはいけません。
その一定量を超えると送電線が焼けるなどの危険性があります。

送電線容量に関してはこちらを参照のこと。
http://www015.upp.so-net.ne.jp/overhead-TML/teigi.html


という事で、変動分を見込んだ運用をしなければいけません。
太陽光・風力の発電量が大きく上がる時は、当然他の発電の発電量を抑えなければなりません。
逆に、変動が大きいということは発電量が大きく下がる事もあるわけです。
こうなると、今度は他の発電でその変動分を補う必要が出てきます。
これも大変です。

交流での送電では需要と供給のバランスを常に合わせないといけないわけで、太陽光・風力のように変動の大きい物を取り入れれば取り入れるほど舵取りが難しくなります。


この辺の話は以下のページが参考になると思います。
現在の送電網では太陽光・風力発電は扱えないという事が説明されています。
また、その解決法は俺の考えに近いです。後述しますけど。

電力をインターネット化するデジタルグリッド (1/6) | Telescope Magazine
http://www.tel.co.jp/museum/magazine/environment/111218_interview/


さらに問題なのが送電線には容量がありますが、空きが無ければそもそも買い取れないという事。
供給が足りている北海道にソフトバンクはメガソーラー・風力発電を大量に作る気らしいですが、さて電力会社は買い取ってくれるのでしょうか。

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さらに紅茶野郎ことソフトバンクの社長室長・嶋聡(元民主党の衆議院議員で鳩山・岡田・菅と太いコネがある)が「そんな大規模に発電しても北海道では使い切れないのでは」という質問に対して「本州と繋ぐ送電線の容量も少ない、迅速に容量増強しろ」と回答していますが、結局は供給過多になる見通しという事のようです。
もしこれらを全部買い取るとすると、電気の供給が不安定になる恐れがあります。
こういう時のための、再生可能エネルギー普及法案に明記された「電力会社の買取拒否権」です。

孫正義は「拒否したら晒す」と言っていますが、これでも買い取り拒否してはいけないのでしょうか。
正当な理由であるのにねじ曲げて批判されたらたまりませんよね。
というか、本当に電力供給が国難だと思っているのならば、特に厳しい東北と関東に大量に設置するはずなのですが。

さらに、この記事を書いている途中にこんなニュースが。


道内11自治体とソフトバンク:風力発電拡大に国支援を  - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20120219hog00m010003000c.html

北海道北部での大規模風力発電施設の建設を目指す大手情報通信会社「ソフトバンク」(東京都)と地元11市町村の研究会は19日、風力発電拡大の妨げとなっているとして、送電線の整備や規制緩和などの要望書をまとめ、政府に提出した。

同会によると、道北地方には現在、約17万キロワットの風力発電施設があり、道内の5割近くを占める。潜在力は国内の約17%に上る約2600万キロワットとされるが、道北地方の送電線の容量が小さいことなどから拡大が困難となっている。

要望書では「自治体や電力事業者だけでは解決ができない」として、(1)道北地方を重要電源開発地区と位置づけ、積極的に送電線を整備する(2)農地や国有林に立地する際に支障となる農地法や森林法などの規制緩和(3)事業が継続できる買い取り価格と買い取り期間の設定--などを政府に求めている。


・・・呆れました。
電気事業を行おうというのに、とにかく送電線は国のお金、つまり元を正せば財源である税金で引かせようという事のようです。
とにかく送電線利権を貪りたいようです。この記事内で懸命に書いていた事は正しかったようです。
税金は国民の財産です。こんな1企業のために高い金額を出して、高い金額で風力発電の電気を買わせるために送電線をさらに引こうなんて、ソフトバンクは本当にゴミ以下の企業です。
しかも、ここまで書いたように供給過多になるのは確実です。
なぜわざわざ電力が足りているところに作り、わざわざ送電線を増強しろだの国が送電線引けだの言っているのでしょうか。

ここまでされても、電力会社は買取拒否してはいけないのでしょうか。


という事で総合すると、現状の交流送電による電力網では太陽光・風力発電はある一定の割合以上は扱えません。
電力供給が不安定になり、停電が頻発しかねません。
停電が頻発するようでは、原発動かす方がマシという話になるでしょうね。
それほど、電気というインフラは最重要となっているわけです。


で、これを解決するために直流の高圧送電というものがあるようです。
交流送電に比べてメリットは色々あるようで、送電の際の損失も低いとのこと。
またヨーロッパでは太陽光・風力発電を各国間で送電するために使われていたり、日本でも海底ケーブルで使われているようです。
先に書いた、北海道と本州を繋ぐ送電線は直流送電です。

しかし問題はコスト。
送電するために変圧する必要があるわけですが、その際に一旦交流に変換しなければならず、その設備の分コスメが掛かる。
また電力網を直流に置き換えようとすれば、当然電圧変換やらエンドユーザーの直前での交流変換やら何やらで、コストが交流送電に比べて非常に大きい。
現状、1000kmといった長い距離で使われるのみなのはこういう理由です。

また孫正義は「北海道と九州など、各地域間の長距離を直流で繋いで電気を融通し合う」などと言っていましたが、現状でも巨大な電力網がさらに巨大になってしまうだけであり、結局は現在の電力会社が強くなるだけです。
発送電分離が行われた場合は、送電会社が強大な力を持ってしまいます。
もちろん現存の電力会社の人間が牛耳る事になるでしょう。国民がどれだけ言っても止められないでしょう。
はっきり言って、送電線を増やすなんて論外です。


以上のように、大規模な送電網というのはどうしてもネックになってしまうのです。
西日本と東日本で周波数が50Hz/60Hzと分かれたまま是正されないのも、このあたりが理由だと思います。

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と、ようやくこの結論まで達しました。
巨大な電力網が敷かれ、巨大な電力会社が巨大な発電所で発電して電気を供給する。
そして、その巨大な電力網では発電の仕組みが変えられないという事。

つまり、この仕組みが原発を守ってきたと言っていいと思います。


もちろん、この電力網により停電は世界各国と比べても非常に少なく、これが日本の産業を支えてきました。
日本のモノづくりをしっかりと支えてきた事、それは事実です。
でも、この電力網、送電線が同時に大きな利権を育ててきました。
電力会社、そして原発は電力網により支えられてきたわけです。
そして今、メガソーラーや風力発電がその利権に乗ろうとしています。

電力会社がダメだ原発がダメだ、と言いますが、さて何がダメなのでしょうか。
無駄にお金が使われている現実があるからでしょう?
原発は補助金漬け、電力会社は電気代の値上げ・・・と批判されていますよね。

では、メガソーラーや風力発電なら良いのですか?
こちらもズブズブの補助金漬けです、特に太陽光は。
しかも今後も法律によって全量買取という補助金が最低10年間保証されます(企業のみ)。

天下りと全く変わりないじゃないですか。

また、メガソーラーや風力発電では原発は絶対に止まりません。
そもそも全量買取法案は原発事故前に作成され閣議決定された物であり、常時安定した発電が出来てベース電源に据える事が出来る原発がある事が前提の法案です。
だからこそ電力会社に買取拒否権が認められているわけです。

それに、あれだけ太陽光・風力発電の普及に邁進していたドイツは、福島第一原発の事故後にようやく脱原発を宣言しました。
それまでは原発を運用し続ける方針だったわけです。実際、2004年の世論調査では8割が原発維持を支持していたようです(操作された数字かも知れないけど、それでも8割は多い)。
事故が無かったら原発運用を続けるつもりだったという事になります。
冷静に考えるとわかりますが、ドイツは「自然エネルギーを国を挙げてどんどん普及させている凄い国」ではなく、今も巨大な電力会社とそれに抗う人達が戦っている。これが現実です。

しかも、2022年までに原発の全撤廃を決め、暫定的に7基を停止させたドイツは、電力不足の懸念からオーストリアから電力を輸入しています。


【国際】 脱原発のドイツ  電力不足でオーストリアからも電力支援を受ける
http://uni.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1326344408/
元記事:http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00215117.html


日本も似たような状況ですよね。
原発を点検停止させ、暫定的に稼働していない状態が今。

当然それでは電力が足りない。
ではどうしたかというと、海外からガスタービンの支援を受け、天然ガスを輸入して稼働させて急場を凌いでいるというのが実情です。
福島第一原発の設計を請け負ったGEや、去年洪水に見舞われたタイからガスタービンは提供してもらっています。
もちろん国内で作った物も稼働していますが、決して安定した電力供給が出来ていないタイが発電設備を提供してくれているという事実は知っておくべきだと思います。
そして、天然ガスや原油を多く緊急に輸入したために貿易赤字になっているのは事実である、という事も。
さらに、このおかげでガソリンが供給過多になり、販売価格が低くなっているという現実も同時に知っておくべきです。


また、EUでは各国間で電力を融通し合っています。
ですので、EUを大きな国、各国を県として置き換えるとします。
すると、原発がたくさん建設された「フランス県」を含むEU国は原発大国という事になります。
「ドイツ県」が脱原発したからといって、さて隣の県では?
いくら国が違うといっても、それではあまり意味は無いわけです。

要するに、ドイツは各国から電力を買える環境にあるため「脱原発」と言えるだけであり、結局は足りなくなった場合原発による電気を含んだ物を買うでしょう。
あ、ちなみに脱原発宣言までは、暖房のほとんどを電気に頼っているため冬に電気が不足しやすいフランスのために、夏にはフランスの電力を買ってあげて冬に自国の電気を売る、という構図のようです。
まあ今後どうなるかは全くわからないのですけどね。


と若干話は逸れましたが、言いたい事は結局「太陽光発電・風力発電では原発を止める事は出来ない」という現実。
この1点です。
太陽光発電・風力発電をむやみに増やしたところで、電力が安定しなくなるだけ。
しかも不安定な電源であるため、結局は火力発電のバックアップが必要であるという事実もあります。
増えれば増えるほど、バックアップの火力発電が必要になる。

原発のそばで火力発電が常にスタンバイして稼働している原発と一切変わりません。

ちなみに、電力問題をきっかけにPPS(特定規模電気事業者)というものを知った人も多いかと思います。
現存するPPSの「エネット」などは、ゴミ処理の熱を利用した発電や"火力発電所から安く"電気を買い取って販売しているわけですが、その「安い火力発電の電気」は、原発のそばで常に稼働しているバックアップの火力発電の電気を買い取っていたりするんです。

結局はPPSからの電気を使っても「脱・電力会社」「脱原発」が出来ているわけでは無いんですよね。

そう、このままでは現存の電力会社は無くなることはありません。
そのため原発は絶対に無くなりませんし、もっと厄介な「利権」は絶対に無くなりません。
送電線がある限り、絶対に、何も解決しません。
甘い汁を吸われ続けます。

皆さん、いつまでも私腹を肥やす奴らの養分でいたいのでしょうか?

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では、どうすれば送電線利権から脱却出来るのでしょうか。

先にも書きましたが、俺は「大規模発電所をやめて、細かく小規模の地域ごとに発電する」事を提案します。
大規模な発電所と、そこに繋がる送電線を使わない。
これが解決方法だと考えます。

まず大規模な発電をやめる。こうする事で「原発は使えない」という事になります。
原発は小規模で発電するような物ではありませんから。

その代わりに地域ごとに供給する小さな発電所と蓄電設備を作ります。
これにより一定の範囲内で小さな電力網を作り、電力需給を完結させます。
小さな規模であれば、停電したとしても蓄電した電気で供給を続ける事が可能だと考えます。
従来のように1カ所でトラブルがあると広域な停電が起こる、という事が無くなるわけです。
しかも隣り合った地域から電気を融通してもらう事も可能です。

1台のスーパーコンピューターよりも、無数の普通のパソコンを繋いだ方が演算能力が高いように、電気も小さな単位のセルをグリッドで繋ぐ。
これがより良い送電網なのではないかと思うのです。


またこの場合の発電方法ですが、俺は「火力発電によるコージェネレーション」を提案します。
コージェネレーション(コージェネ)とは、発電した際に出る廃熱を捨てるのではなく、他の用途にも使うというもの。
普通、原発や火力発電のようなタービン式の発電の場合、3割ほどしか発電に使わず、残りの熱は全てそこらに捨てています。
またガスタービンの排気から熱を回収する事で2重に発電を行うコンバインドサイクルのガスタービン発電は、確かに効率は良いのですが急激な発電量変動の際にロスが大きいようで、太陽光・風力発電が増える程ロスが増えるという事になります。
現状でも数字ほど効率良く運転出来ていないのではないかと推測します。

原発なんかは顕著ですね、この廃熱のおかげで周辺の生物が凄い成長してるんです。
またこの廃熱のせいで漁業に大きな悪影響が出ていたりします。
この悪影響があるから、ただちに影響があるから、祝島の皆さんは原発建設反対しているわけです。

では、この捨てる熱を利用すればいい。エネルギーの有効利用をすればいいわけです。
これぞ日本らしい、日本人らしい「MOTTAINAI」精神です。

コージェネでは、この廃熱はお湯としてパイプを通して各所に配る事になります。
これを有効活用すればいいわけです。
そのままお湯として使うも良し、冷暖房に使うも良し。そう、暖房だけではなく冷房にもこの熱は使えます。
これだけでも光熱費のダウンを見込む事が出来ます。
ちなみに家庭用コージェネとして「エネファーム」というものがありますが、これは家庭により熱の利用量が違いますし、日によっても違いますから1軒単位で上手く熱供給と需要のバランスを取るのは難しいです。
その解決も含めての、地域ごとの「ブロック・コージェネレーション」です。

さらに、この熱はまだまだ使い途があります。
孫正義は「使えない農地がたくさんあるから、それを使って太陽光発電!」とかわけのわからない事を言っていましたが、コージェネならば農地を農地として使う事が可能です。
つまり、この熱をハウス栽培に使えばいい。
これならば、今まで色々な理由で使えない状態だった土地を農地として使えます。
またハウス栽培ならば冬でも栽培可能ですし、気を付ければ放射性物質の流入も防げると思います。
さらにハウス栽培なら場所をあまり問わないですし、各所で農地が増えたり復帰する事による経済効果が期待出来ます。
また、これにより幅広い年齢層の人が農業という仕事に就ける事にもなります。
自給率が上がる事も期待出来ます。

「農地は農地として使う」、こんな基本的な事を無視する孫正義はおかしいのです。
「食糧危機で農地が必要になったら太陽光パネルは取り除ける」とも言いますが、地震以外に大雨・台風・豪雪などの自然災害が多発する国である日本では、基礎も無しに設置など出来ません。
一度太陽光パネルを設置したら、まず農地として再び利用出来ないでしょうね。

あとこの熱は畜産などにも利用出来るでしょう。
あ、あとあまりハコモノはお勧めしませんが、温水プールや公衆浴場を作って利用するというのも手ですね。
雇用も作り出せますし、経済効果もそれなりにあるでしょうし。


熱というものは用途が広いです。最もシンプルなエネルギーですからね。
例えば、今でも太陽熱を利用した蓄熱装置は省エネに非常に有効なのですよ。

ちなみにフランスでは原発の廃熱を農業や畜産に利用しています。
日本ではありえない話でしょうけど。
もちろん原発事故があればすぐに避難する、とその原発のそばの廃熱利用者は話しています。
日本とは体制が全く違うわけです、良い悪いは別として。


さて、この熱の有効活用により、火力発電に使うエネルギーを無駄にせず8~9割は使う事が可能です。
もちろん綺麗に全て有効活用出来るわけでは無いでしょうから、まあ低く見積もって6割、現在のエネルギー効率より倍になるとしましょう。
それでもエネルギー効率が倍になれば、かなりの燃料資源が節約出来る事になります。

また中東危機により原油の輸入が不安定で、値段も安定しないなどと言われますが、例えそうであったとしても原油は今後数十年は絶対に今とほぼ同水準で必要です。
ガソリンや軽油は精製しないといけないし、重油も必要。
その数十年の間に自然エネルギー発電の割合を30%やそれ以上にまで増やすのは、現状の送電網では絶対に不可能です。
特に送電網利権を貪ろう、守ろうという2つの動きが蠢くこの日本ではね。

また、中東の原油産出国についてですが、原油を売らなくなる事で困るのは購入する国ではありません。
原油産出国です。
原油を売らなければ国が成り立たないのですから。
向こうは「買ってくれ」とお願いする側であるという事を認識しておく必要があると思います。
そして、買う側もある程度は絶対に買わなければいけないのです。
そう、電気をお互いに売り買いするドイツとフランスのように。


ですので、需要を減らさないためにも火力発電は絶対に減らせないです。
なら、逆に考えて火力発電を有効に使う方法を考えよう。それが俺の案です。
これならば原発は止まりますし、省エネにもなり、太陽光や風力の研究に時間を費やす事が出来る。
送電線や変電所の保守・運用コストも削減出来ますし、家庭の光熱費ダウンも見込めます。

また、このやり方ならば発送電分離はどちらでもいいです。
発送電分離を行うのであれば、これまでの上流部分の送電線が無いわけですから、送電会社が大きな力を握る事は無いと考えます。
また、小さな地域ごとに発電所を置くわけですから、小規模でも発電事業に参入出来ます。
ただ、発電会社を選ぶ事は出来ないでしょうね。
でもそれでいいと思います。もし現状の送電網で発送電分離を行った場合は発電会社の顧客獲得競争により、勧誘電話・メール・DMが絶えないでしょうから。
そう、ソフトバンクがしょっちゅう勧誘電話を掛けてくるように。
というかソフトバンクの勧誘が今以上に酷くなるでしょうね。

個人的にはこの形式の場合、発送電分離しない方がいいと思います。
新たな送電網も、発電所も、全て現在の電力会社に管理していただきましょう。
特に東電には原発事故による損害の賠償をしなければなりませんから、ちゃんと稼いでもらう必要があります。
あ、大きな力を握る心配は無いと思いますよ。
発電所も送電網も小さく分散されています。少なくともこれ以上原発が作られる事は無いので、原発に絡む利権は全てゴミ箱にポイです。
もちろん新たな利権が作られる可能性は十分にありますが、大きな原発に絡むものに比べてかなり監視しやすい状態であると考えます。


あとコージェネのお湯を引くためのパイプはどうするの?という事ですが、実は今、水道管の劣化による破裂事故の報告が増えているんです。
つまり、水道管の交換工事もいずれ行わなければなりません。
これと同時に熱源パイプも引くとすれば、余分な工事費は掛からないと思います。


また、太陽光・風力発電はまだまだ普及段階ではありません。
高いといわれる日本の電気料金ですが、その単価と比べても実に高い。まだまだ高い。
しかも太陽光の場合レアアースを使用するため、中国の態度次第で生産が翻弄されてしまいます。

ではどうすればいいかというと、研究・開発を行えばいいんです。
太陽光・風力発電の効率を上げる。耐久性を上げる。安価に生産する革命的な方法を模索する。
レアアースを使わない太陽光発電モジュールを開発して実用化する。
小さくても大きな発電が得られるような風車を開発する。発生する低周波が少ない風車を開発する。
どこにどうやって設置すれば効率良く発電出来るかを研究する。
発電した電気をどのようにして安定化させるかを研究する。

まだまだこれからいくらでも可能性のある分野のはずなのに、なぜ今、今の程度の技術でこぞって設置しようとするのですか?
今の技術は成熟した技術なのですか?

全量買取などという巨額の補助金に大切な国民のお金を使うよりも、今、目標を立てて全力で研究に力を注ぐのが1番やるべき事だろ!

期間と目標さえ掲げれば、ダラダラと時間を費やす事も無いでしょう。
今こそ日本のモノづくりの力を見せるべき時のはずです。
世界を驚かせる技術を作り出せるのが日本の強みのはずです。

もう、本当に利権という鎖は断ち切りましょうよ。


・・・というのが俺の勝手な考えです。
別にトータルでどうなるかを試算したわけではありませんので、今よりコストが掛かる可能性は十分あります。
各発電所への給油だったり、発電所の事故が発生した際の対策をどうするかなど、細かく挙げればキリが無いぐらい色々出てくると思います。

ただ、こんな一般人の素人でもこんぐらい思いつくぞ、って事です。
何がおかしいか、何が敵なのか、そういう事さえ見分けられれば案はいくらでも出せますし、良い方向へ向かえる。
今回の場合は「送電線」が敵だと考えるのが適当だと思います。
これが無くなればいろいろな事が解決します。

そして、いろいろな意見に触れれば、自分の考えは変わりながらまとまっていくものだと思います。
俺は震災直後からは随分と考えが変わりました。
実際、それでいいと思います。

この考えに至ったきっかけは、先に紹介した「ドイツを変えた10人の環境パイオニア」という本と、「第4の革命」という映画。
どちらも良い内容だと思います。
そして、そこからまとめた考えを補強してくれたのが「電力をインターネット化するデジタルグリッド (1/6) | Telescope Magazine」という記事ですね。
同じような意見に出会ってちょっとホッとしてる部分があります。


という感じですが、いかがでしょうか。
途中にも出てきましたが、ソフトバンクの動きがいかに利権を貪って努力も無しに儲けようとしているかが良くわかるかと思います。
本当の敵は原発などでは無く、電力会社でもありません。
反原発で騒いでる人は、少し考えを改めてもらいたいなと思うのです。特に山本太郎ちゃん。


次のシリーズ記事では、ソフトバンクは雇用を生み出す事は無いという事について書こうと思います。
長々とお付き合いいただき、ありがとうございます。
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