「ジャーナリストや他社がソフトバンクのWi-Fiオフロードを非難した」というデマを払拭してみる  このエントリーをはてなブックマークに追加

何だかいつの間にか「ジャーナリストや他社がソフトバンクのWi-Fiオフロードを非難した」というのが通説みたいになっているわけですが。

まあまさとくの粘着っぷりが素敵です。毎日のようにこんな事言ってますし。

でも、その「Wi-Fiオフロードを非難した」とされてる記事を見る限り、どうもそうではないようですよ。
ちょっと解説したいと思います。
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(1)孫社長「Wi-Fiが答えだ」 山田社長「Wi-Fiより3G」 ソフトバンクモバイルとドコモが新サービス (1/2) - ITmedia ニュース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0911/10/news128.html

(2)次世代サービス共創フォーラム > 石川温のケータイ羅針盤 無線LANか、それともフェムトセルか
http://www.ngs-forum.jp/rblog/detail.php?cno=19

(3)神尾寿のMobile+Views:キーワードは「停滞と変化」――2009年のモバイル業界を振り返る(前編) - ITmedia プロフェッショナル モバイル
http://www.itmedia.co.jp/promobile/articles/0912/30/news009.html

(4)麗しのWi-Fi:クロサカタツヤの情報通信インサイト - CNET Japan
http://japan.cnet.com/blog/kurosaka/2009/11/10/entry_27035327/


記事は大体こんな感じですかね、まさとくあたりが槍玉に挙げてるのは。

で、だ。
これって2009年の話である事は皆さんご承知かと思います。
今から3年前・・・iPhone4を1つの基準とするなら、その1年前でしょうか。
この記事が出た頃の状況を説明しておくと

・Android端末はドコモHT-03A(Android1.6)以外出ていない=ソフトバンクはiPhone以外のスマートフォンはWindows Phoneを2009年冬端末で出したのみ
・iPhone3GSが出て数ヶ月
・ソフトバンクが携帯(ガラケー・フィーチャーフォン)にWi-Fi通信機能を搭載、これを使うにはパケットし放題フラットの契約が必須(契約無しには自宅のWi-Fiですら使えないという意味不明さ)
・ドコモがフェムトセル「マイエリア」を発表(有料)
・ソフトバンク障害連発中(2009年だけで重大な事故を4回もやらかした)
・この頃も当然ソフトバンクは繋がらない

という状況。
・・・うん、大体何が言いたいかおわかりかと思います。
ここでのジャーナリストによる批判は「普通の携帯にWi-Fi機能を搭載したのは、3Gネットワークの増強をサボるためにしか見えない」という内容です。
各記事から抜き出すと、

(1)

今年度2万契約がマイエリアの目標だ。同社は昨年、Wi-Fi接続サービス「ホームU」を提供済みだが、山田社長は通信速度の高速化については「Wi-Fiとどちらかと聞かれれば、LTEを含めた3Gのバージョンアップで対応したい」という考えだ。

「モバイルは移動して使うもの」であり、Wi-Fiはあくまで補完的なサービスという位置付け。「品質の高いネットワークをきちんと整備していくことが、動画の時代に向けて必要になる(ドコモ・山田社長(当時))」と、あくまで3G(とそれ以降)のネットワーク強化を進めることでユーザーの利便性向上を図っていく方針だ。


(2)石川温

一方、ソフトバンクモバイル「ケータイWi-Fi」は、無線LAN対応携帯電話を自宅や公衆無線LANサービスに接続できる。こちらは月額使用料490円(来年12月までに加入すると無料)に加えて、専用パケット定額制として一律月額4410円が必要だ。無線LANに一切接続してもしなくても、あるいは自宅で接続しても一律4410円が必要というわけだ。

 ソフトバンクモバイルの無線LAN対応は当然ながら、逼迫する3Gネットワークへの負荷を低減させる意味合いが強い。ボーダフォン買収後に「ホワイトプラン」で音声通話定額を実現し、さらに2008年夏からiPhoneを投入したことで、3Gネットワークはかなり逼迫していると見られている。
 2010年にも1.5GHz帯でのサービスを始めるが、対応機種は来春から2モデルが投入され始めるという状態で、すぐにはネットワークの混雑を解消できるものではない。同社の経営戦略として「いかに設備投資を抑えてフリーキャッシュフローを増やすか」という点に注力していることから、自力でネットワークは強化せず、無線LANという他人の回線に依存して、混雑を解消しようという「キャリアのわがまま」が発端のサービスといえるだろう。


(3)神尾寿

とりわけ深刻なのが、iPhoneによるインフラ負担の増大だ。

 周知のとおりiPhoneは従来型の携帯電話よりもデータ通信利用量が多く、PC向けデータ通信サービス並みにインフラに負担をかける。さらにiPhoneの販売は著しく都市部に偏在しており、実際の販売台数以上に局所的なインフラ負担の増大が起きるのだ。“通信インフラの利用量を平準化し、効率よく収益化する”という通信キャリアの常識からすると、今のiPhoneの売れ方は「時限爆弾を抱え込むようなもの。通信品質の維持からすると悪夢のような状態」(キャリアの設備担当関係者)なのだ。

 ソフトバンクモバイルは今年、スマートフォンだけでなく従来型の携帯電話でも無線LAN(Wi-Fi)利用を促し、一方でユーザーの速度制限(※http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/0909/29/news073.html、例の300万ないし1000万パケットで1ヶ月丸々制限)にも踏み込むなど、インフラ負担の軽減に腐心している。しかし、来年もiPhoneの勢いが止まらず、さらに販売数が伸びることが予想される中で、これらの施策は焼け石に水だろう。抜本的な対策は「3Gインフラの増強」しかない。それも通信品質を重視し、コストをかけて行う骨太のインフラ投資だ。

 それができなければ来年、iPhoneは一転してソフトバンクモバイルの重荷になることすら考えられる。またAppleにとっても、3Gインフラの逼迫問題・通信速度の低下がiPhoneのユーザビリティとブランドを損なう「ソフトバンク・リスク」になりかねない。繰り返しになるが、今年のiPhone好調を今後の追い風にできるかどうかの鍵は、3Gインフラの増強にかかっている。


(4)クロサカタツヤ

まず事実関係から。SBM公式twitterによると、今朝開催された(というかまだやってるのかな)新製品発表会で、孫正義社長が、

次の進化は「ケータイWi-Fi」ですっ!

と力強く宣言したそうである。

(略)

この霊験あらたかな孫正義社長による有難いお告げをもう少し説明すると、これからSBMの端末やサービスは、3G回線ではなくWi-Fi(公衆無線LAN等)を使ってほしい、というのが論旨のようである。すでにWi-Fiに対応した端末ラインナップも取り揃えているとのこと。


・・・こんな感じ。クロサカタツヤ氏はネタに走っているがw

ジャーナリストの皆さんはWi-Fiへ逃がす事自体を非難などしていない事がわかると思います。
「フィーチャーフォンにWi-Fi機能搭載」という事実を受け、それを前提に話しているに過ぎません。
4410円という高額なパケット代を支払う人しかWi-Fi通信機能が使えないのだから、「ソフトバンクは3GでなくWi-Fiで通信してと言っている」と解釈するのは自然だと思います。
実際、ガラパゴスケータイなどと揶揄される日本の携帯電話ですが、特定のパケット定額サービスに加入しないとウリであるWi-Fi通信機能自体が封じられるとか、ガラパゴスの極みですよね。
そりゃ普通批判されますって。

あとドコモ山田社長は別にWi-Fiを検討していないわけではありませんし、ここでは3.9世代であるLTEの整備を行い対応していくと発言しているだけの話です。
まあ端末の電力消費の大きさなど、2012年現在も問題は多々あったりもするんですが、ネットワークの整備としては真っ当だと思います。


で、これだけではありません。
彼らはソフトバンクだけを批判したり、Wi-Fi通信自体を批判していたりという事も実は無かったりします。

(1)

「モバイルは移動して使うもの」であり、Wi-Fiはあくまで補完的なサービスという位置付け。(byドコモ・山田社長(当時))


(2)石川温

NTTドコモは無線LAN対応に対して「ホームUといった製品は用意しているがあくまで主力は3G。無線LAN対応は補完的な位置づけに過ぎない」(同社・山田社長)というスタンスだ。
 しかし、今回の「マイエリア」は技術的には先端的なことではあるものの、パケット料や通話料が安くなるものでもなく、また「通信が安定する」「家族が自宅にいるかわかる」といった程度でしかなく、ユーザー視点で見れば魅力に欠けるサービスだ。残念ながら月額980円を支払ってまでも導入したいと思わせるものには至っていない。
 まったくもって「技術ありき」のサービスで、こちらも企業の思惑が優先されていて、「何が便利か」というユーザー視点が抜け落ちてしまっている。

 2010年にもLTEが始まろうとしているが、このままでは「新しいインフラを始められた」という企業側の論理ばかりが優先され、サービスがいつまで経っても普及しないという過去の過ちが繰り返そうな気がしてならない。通信インフラの強化も大事だが、一方で「生活がどう便利に変わるか」をユーザー視点でアピールできるようになる必要があるだろう。


(3)神尾寿

ソフトバンクモバイルは今年、スマートフォンだけでなく従来型の携帯電話でも無線LAN(Wi-Fi)利用を促し、一方でユーザーの速度制限にも踏み込むなど、インフラ負担の軽減に腐心している。しかし、来年もiPhoneの勢いが止まらず、さらに販売数が伸びることが予想される中で、これらの施策は焼け石に水だろう。抜本的な対策は「3Gインフラの増強」しかない。それも通信品質を重視し、コストをかけて行う骨太のインフラ投資だ。

(略)

ソフトバンクモバイルにとって2010年は、今年以上に舵取りの難しい1年になるだろう。iPhone獲得にいち早く動いたように、同社の次世代のトレンドをつかむ能力は高い。CM大量投入による空中戦や、家電量販店での店頭キャンペーン競争といった地上戦も巧みだ。しかし、来年ソフトバンクモバイルが直面する課題は、「インフラ増強がきちんとできるか」「地方でのエリア拡充とマーケティングがしっかりできるか」「中庸なユーザー向けのサービスやサポート体制を強化できるか」といった地道さが求められるものばかりである。


(4)クロサカタツヤ

もちろん、真面目に考えれば、これはこれで一つの見識ではある。フェムトセル、マイクロセル、コグニティブ無線等、技術面だけでもいろいろなキーワードが想起される。通信キャリアの事業戦略としては、どれも看過できない動向ばかりである。

 またWi-Fi(特に802.11b)がデファクトスタンダード化した通信インターフェースであり、これをどう位置づけるかが通信サービスの観点からも重要なのは間違いない。実際、こうした経済合理性があったからこそ、端末ベンダー各社は大したコスト負担や技術開発を要せずにWi-Fi対応が可能になったのは間違いなかろう。じゃなかったら、あれだけiPhoneの販売テコ入れでSBMにコケにされたシャープが、対応してくれるわけないし。

(略)

そんなわけで、スタバでもようやくWiFi整備が進みつつあるようだし、ジャパンはこれからWi-Fiネーションになるわけで、SBM先生の次回作にどうぞご期待ください…あ、スタバのWi-FiはSBグループじゃなくてNTTが提供するんだった、これは失礼。


神尾さんの場合は「Wi-Fiオフロードが焼け石に水」なんて全く言っておらず、実際は「来年もiPhoneの勢いが止まらず、さらに販売数が伸びることが予想される」なか、「従来型の携帯電話での無線LAN(Wi-Fi)利用とユーザーの速度制限」という「これらの施策」が焼け石に水と言っているわけです。
また、抜本的な対策は「3Gインフラの増強」しかない、という当たり前の事を言っている。

ドコモ山田社長はWi-Fiを否定も非難もしていませんね。

クロサカタツヤ氏は「真面目に考えれば、これはこれで一つの見識ではある」と言っています。
しかもWi-Fiの位置付けが重要とも言っています。スマートフォンはWi-Fi通信に対応しているのがほとんどですし。

石川氏はドコモに対しても苦言を呈しており(むしろソフトバンクに対してより厳しい)、また「『何が便利か』というユーザー視点が抜け落ちてしまっている」「通信インフラの強化も大事だが、一方で『生活がどう便利に変わるか』をユーザー視点でアピールできるようになる必要があるだろう」と、各社に対して厳しい目を向けています。

どうでしょう? 文章をキチンと読めば全く色が違う事がわかると思います。
今後もiPhoneは売れる、スマートフォンが普及していく、と次の展開をしっかり見据えている点にも注目すべきですし。
何がどうおかしな事を言っているのか、全くわかりません。

ああ、そういや「iPhoneは売れないと言った」とも揶揄されてましたっけ? 石川さんとか。
実際、iPhone3G発売当初は全く売れなかったじゃないですか。修理代の高さなども話題になったし。
そもそもジャーナリストって、今起こっている事を伝える、そしてそこから見えるものを書き記すのが仕事なわけで、先見性とかは本質から完全に外れています。
もちろん、今後注目されていくであろうものを見つけて追いかけていく事は大切ですので、そういう意味での先見性は必要ですけどね。

--

という事で、2chのTCAスレ等のアホ共とまさとくといちろーなどなどがいかに読解力の無いアホなのか、もしくはミスリードさせたり捏造したりデマ流したりしてきたのか、理解出来たのではないでしょうか。
人の話を鵜呑みにするのって怖いねー。
もちろん俺の話も鵜呑みにしてはいけませんよ? 元ソースをちゃんと読んで理解しましょう。

おしまい。

--

で、以下はちょい別の話。

結局、現在ドコモもauもWi-Fiの整備に取りかかっているわけですが、マトモにネットワークが逼迫しているのは東京のみと言っても過言ではありません。
何故なら、東京都の人口は日本で最も多く、周辺の人口も含んだ都市圏人口は世界一だから。
先日のオリンピックメダリストによるパレードに推定50万人も集まった事からもわかるのではないでしょうか。
ちなみにこの時、ソフトバンク・au・ドコモはデータ通信が繋がらない状態だったそうですよ。
通話はソフトバンクのみダメだったとの情報があります。

それだけの人数が東京にはいるわけで、そんな都市は世界的も特殊と言えます。
ちなみに夕方の人口密度は大阪市の北区が東京を上回るという話もありますけどね。
そんな国、日本でしっかりとしたエリア構築とネットワークを両立させているドコモとauの根性はすさまじい物があります。
圏外エリアが少なければ少ないほど通信量・回数は増えるわけですし。
それ故、ドコモでセッション過多による障害なんかが起きたりするわけですが・・・auはネットワークがどうこうじゃなく単にやらかしだけど。

ですので、スマートフォンが普及するにつれて「どうやってアクセスを捌くのか」は課題になります。
方法は当然色々あるわけですが、ドコモがGoogleやアプリ制作者に向けて、ネットワークに対し行儀の良い挙動を行うようお願いするというのも1つであり、キャリアとして自然かつ正解だと思います。
またLTEのような次の通信方式を整備していく事も正解でしょう。

そして、ソフトバンクのWi-Fiスポットはオフロードに何ら寄与していないとは言っておきます。auも同じ。
「半端な電波強度のWi-Fi掴んで通信出来ない!」という状態を作ってその間のアクセスを止める、という意味では寄与してるかもしれないですがね。
ユーザーからすればたまったもんじゃないです。すっげぇ邪魔。
寄与してるのは契約者に配ってるWi-Fiルータですね。スポットは他社妨害目的とユーザーの通信阻止(笑)にしか見えません。

まあしかし、ここまで通信量が急増するとは思ってなかったので、そこは俺の反省する点ですね・・・
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