ソフトバンクがダブルLTEなら、auドコモはトリプルLTE。  このエントリーをはてなブックマークに追加

ソフトバンクが「ダブルLTE」などとのたまって、イーモバイルのインフラ横乗りを開始したのはつい先日の事ですが、これだけを見ると「ソフトバンクすげー」となってしまう人はいるかも知れません。
でも、実際は全然そんな事ありません。
ソフトバンクがダブルLTEなら、auやドコモは「トリプルLTE」なのです。
しかも理論上の最高速度はソフトバンクなんかより数段上。実速度も同様です。

では、皆さんにその事実を知っていただくとしましょう。
そして、iPhoneがいかにユーザーにとって不利な端末なのかを理解していただいて、豆知識として周りに披露していただければ幸いです。
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さて、3/21のソフトバンク孫正義お笑い単独ライブ・・・もとい、嘘だらけの他社誹謗中傷記者会見にて、孫正義はイーモバイルのLTEに横乗りしたものを「ダブルLTE」などと呼ばわり大々的にアピールしていました。
要するに、iPhone5や第4世代iPad、iPad miniのみ、ソフトバンクの2GHz帯とイーモバイルの1.7GHz帯の電波を使ったLTE通信の両方を利用出来るという事なんですが、孫正義は「これがいかに他社より優れているか」を必死に説明していました。
いや、必死に嘘とデマで固めて、肝心な情報は隠していました。

孫正義は記者会見の場で、LTE回線を道路に例えて説明していました。ソフトバンク(iPhoneやiPadのみ)は2車線で他社は1車線なのだそうです。


しかし、この資料も説明も問題だらけです。

まず1つ目は「まるで『他社にはLTEという道路が1本しかない』かのような説明をしている」点です。
例えばau。iPhone5などのiOS端末のLTEエリアとは違い、LTE対応のAndroid機はLTEで通信出来るエリアがとんでもなく広いですが、これは800MHz帯の電波を使っているためで、従来の3Gエリアと遜色ないレベルのエリア構築となっています。
また、これとは別に1.5GHz帯も運用していますので、auは3種類の周波数を使ってLTEを展開している事になります。

ドコモの場合も同様で、Xiとしてこれまで展開してきた2GHz帯に加え、今年に入り1.5GHz帯でもLTE通信サービスを開始しました。
また800MHz帯のLTE基地局も整備しており、つまりこちらも3種類の周波数を使っています。

つまりauもドコモも2GHz帯・1.5GHz帯・800MHz帯の3種でLTEを展開するわけです。
ドコモは既に3バンドに対応した端末を販売していますし(XPERIA Zなど最近のモデル)、auもLTE対応のAndroid機では2バンドに対応していますし、さらに夏モデルで3バンドに対応した端末が出る事が技適通過で確認されています。
ソフトバンクは、iPhone5などのiOSデバイスで2バンドに対応するのみです。

という事は、ソフトバンクが2車線ならauとドコモは3車線ですよね。


・・・と言いたいのですが、実はソフトバンクの車線に例えた説明にはある重大な視点が抜けています。いや、わざと省かれています。
それが2つ目、「車線に見立てるべきなのは、周波数帯ではなく帯域幅である」という事。

3GにしてもLTEにしてもそうなのですが、無線通信は帯域幅というものも考えなければいけません。
この帯域幅は、道路に例えるとまさに「道路の広さ」です。
より広い帯域幅を確保する事により、送信出来るデータ量を増やす事が出来ますし、通信の混雑を緩和する事が出来ますし、理論上の最高速度も上げることが出来ます。。
W-CDMAなら、イーモバイルやソフトバンクが展開している「DC-HSDPA」。これは上下10MHz幅を利用して下り最大42Mbpsという通信速度を実現しています。まあちょっと特殊ですけど。
またLTEでは帯域幅によるカテゴリーが規格で定められており、LTEの帯域幅は最低上下5MHzずつの帯域幅が必要となりますが、この帯域幅が5MHz刻みで大きくなればなるほど理論上の最高速度が上がります。
auが「下り最大75Mbps」と言ってLTEを宣伝しているのもこのためで、auの場合800MHz帯のLTEは全て上下10MHz幅、2GHz帯も上下10MHz幅で展開されているエリアが多いため同様です。
さらに2GHz帯では15MHz幅の基地局も運用するとの情報もあります。

ドコモの場合は1.5GHz帯で15MHz幅でのLTEサービスを開始しており、これは下り最大100Mbpsないし112.5Mbpsです。
エリアがまだまだ限られるのと対応機種のみ利用可能という点は考慮しないといけませんが。
またこれまで屋外での2GHz LTEは5MHz幅でしたが、2012年度末あたりから10MHz幅に切り替えていっているようです。

え、ソフトバンク?
ソフトバンクの2GHz LTEは基本5MHz幅で、最近になってというか4月に入って、ようやく10MHz幅に切り替えていってるようです。

では、各キャリアのLTEバンドを帯域幅含めまとめてみましょう。

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ドコモ
2GHz帯:5MHz幅ないし10MHz幅
1.5GHz帯:5MHz幅(※東名阪のみ。2014年3月まで一部周波数が使えないため)ないし15MHz幅
800MHz帯:10MHz幅

最大合計35MHz幅


au
2GHz帯:5MHz幅ないし10MHz幅(現在は現行のiOSデバイスのみ)
1.5GHz帯:10MHz幅
800MHz帯:10MHz幅

最大合計30MHz幅(現状、Androidは2バンド計20MHz幅、iOSデバイスは1バンド5~10MHz幅)


ソフトバンク
2GHz帯:5MHz幅ないし10MHz幅
1.7GHz帯(イーモバ):5MHz幅(※10MHz幅のエリアはほとんど無し。通信速度とエリアの虚偽記載で行政指導食らった。基地局免許数はあるのに)

最大合計15MHz幅
ちなみにTD-LTEの2.5GHz帯(10ないし20MHz幅)もありますが、これはiPhoneでは使えない上エリアも狭く、Androidはこれのみ対応のため省いてます。

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こうやって見るとわかる通り、現状ではソフトバンクの道路は少なく、しかも道も狭い。
もちろんiPhone5同士を比べれば確かにソフトバンクは他社と比べて「ダブルLTE」と言えます。
しかし、主力機種やその端末比率で比べれば、道の数も広さもauドコモの方が上という事になります。

これで快適な通信速度が出てるソフトバンクっておかしいんですよね。必ず何かが犠牲になっているはずなんです。
そう、例えば動画サイトの動画を規制したり、3日で1GB超えれば容赦なく速度規制したり、スピードテストだけ速度が出るようにしたりね。
そして、この問題の解決法としてイーアクセスを買収したわけだし、そうせざるを得なかったわけです。


という事で、これらの最近の電波運用状況を踏まえて、MMD研究所による最近のスピードテストの結果を見てみましょう。

全国主要都市のスマートフォン通信速度 Android、iPhone5ともにSoftBankが最速 | MMD研究所
http://mmd.up-date.ne.jp/news/detail.php?news_id=1185


タイトルを見ると、まるでiPhoneもAndroidもソフトバンクが速いように見えますが、データをよく見ると違う物が見えてきます。

数字を見てもらえばわかる通り、auやソフトバンクのiPhone5を、ドコモのAndroidが圧倒してるんですよ。
もちろんauのAndroidも両iPhoneに圧勝しています。

あ、ソフトバンクのAndroidのTD-LTEは単にユーザーがいなくてスカスカだから速いだけです。嘘だと思うなら、周りの人でソフトバンクのTD-LTE対応Android機を使ってる人を探してみたり、端末の販売ランキングを良く見てみて下さい。Wireless City Planningの純増数との乖離も良く見えますよ。
測るだけ無駄というか参考記録でしかないですね。

要するに、ドコモの通信環境は一時期に比べてかなり改善されたって事です。Twitterでも多々報告がありましたし。
ただ、現状LTEエリアが狭いというのも事実なようですが、これもいずれ改善されるでしょう。
そして、auもAndroidはしっかりと速度が出ています。iPhoneと違って広いエリアを構築する800MHzのLTEに対応していますし、帯域幅も広いですし。

で、こういったキャリアごとの事情にほぼ対応出来ないのがアップルのiPhone・iPadという端末です。
1年サイクルでしかリリースされない事の弊害ですね。次期iPhoneも早く出ると言われながら結局1年サイクルでのリリースになりそうですし。
こうなると各国の通信事情の変化にまるで
対応出来ないですし、逆にキャリアに対し「端末に通信事情を合わせろ」と平気で言って振り回す。
で、最終的に被害に遭うのはユーザー。ふざけた話です。

また次期モデルのiPhoneではauの800MHzのLTEに対応するという噂です。
日本独自のガラパゴス周波数帯とも言われていますが、これは韓国の850MHz(バンド5、iPhoneは対応している)と隣接しているためアンテナ的にはOKで、後はこれを別々のバンドに分ける機構の問題で、iPhone5やiPadでは実現出来なかったもののこれも今はクリア出来ているとの話が出ています。
恐らくほぼ確定ではないかと思いますが、現時点では予想レベルでしかないとだけ言っておきます。

さらに、TD-LTEに関しても日本で出るモデルは非対応でしょうね。
これはまた別記事で書くつもりですが、載るとすれば恐らく中国のチャイナモバイル専用モデルのみ載る事になるでしょう。
何せTD-LTEを商用展開してるキャリアはほとんど無いですもん。世界を見回してもこれだけ展開してるのはソフトバンクぐらいですよ。

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という事で、ソフトバンクのダブルLTEが他社に比べまるで弱い事がおわかりになったかと思いますし、iPhoneの通信事情が貧弱である事も理解出来たかと思います。
ちなみにここで話しているのは現行のiPhoneや次のiPhoneの話であり、いずれは全モデルTD-LTEに対応するでしょう。
また900MHz帯(GSMバンド)のLTEは欧米などで展開され始めればiPhoneも対応するでしょうし、ソフトバンクもこれを展開し出すでしょう。ただしRFIDの新バンド移行が順調に進めばの話ですけど。

ま、そんな感じでLTEについて素人なりに色々解説してみました。
難しくて良くわからんという人は「ソフトバンクはクズ」という事だけでも覚えて帰って下さい。
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